別れ際の手まり 楽しませてくれた家族とお別れ。(11日目/テカポ)

魚釣りの帰り道、車で走り出してすぐ、ボンが叫んだ。

ボン
Stop!(止めて!).

何か川で見つけたようだけど・・・

立派な鳥の巣。

よく見ると鳥の巣がある。

何の鳥だろう?一瞬ペンギンに見えたけど、よく見ると違った。
ボンも写真に撮ってたし、ニュージーランドでも珍しい鳥なんだろう。

※現在、何の鳥か調査中。


再び車は動きだし、テカポ湖へ向かう。

走行中、今度はキーマが、後ろに乗っている俺に聞こえるように、大きな声で話す。

キーマ
Look at the left. Swan.(左を見てみな。白鳥がいるよ。)

白鳥?

おっ、ハク・・・白鳥?

ズームしても・・・

黒鳥!

白くないじゃん!黒鳥じゃん!

スワンって、日本だと白いけど、ニュージーランドでは黒いんだ。

なんか、小型ネッシーにも見えてしまう。

たぬ
日本でも茨城県の水戸に、黒鳥はいるらしいよ。


曲がりくねった砂利道を、100km/hくらいで走り抜けるキーマの運転で、あっという間にテカポ湖へ戻ってきた。

青い!テカポ湖

天気が良くなって、湖の青さがよりいっそう綺麗になってる。


テカポ中心部の駐車場に車を止めた。

キーマ
Where do you stay today?(今日はどこに泊まるの?)
えだ:回答
バックパッカー。

このリゾート地で、シングルに泊まれる経済力なんてない。
相部屋のバックパッカーに泊まるつもりでいた。

キーマ
Arrive at me.(私に着いてきて。)

どうやら、キーマがバックパッカーまで案内してくれるらしい。

たぶん、俺の英語力じゃ、しっかり宿泊できるか心配なんだろうな・・・。
何から何までお世話になってしまう。

そういうわけで本日泊まる宿は「レイク・テカポ・バジェット・アコモデーション」に決まった。一泊25ドルくらいのバックパッカーだ。

部屋の鍵を受け取るが、バックは車に置きっぱなしだったので、一度駐車場に戻る。

キーマ、ボン親子とも、もうお別れ。

別れる際、持っていた手作りの手まり「河原ナデシコ」をお礼としてキーマに手渡す。
すると、キーマは大げさなほど喜ぶ。

えっ?と、疑うような喜び方・・・。

キーマ
How did you make it this!? (これ、どうやって作ったの!?)
えだ:回答
・・・え・・・あ・・・。

説明できない。手まりの作り方なんて、日本語で説明するのもやっかいなのに、英語じゃ全く言葉がでてこない。
帰国したら、手まりの作り方の説明書を作って送ろう。

えだ:別れ
サンキュー、グッバイ!(ありがとう、すごくお世話になった。)
キーマ
See you ! (またね!)
ボン
Good-bye. (じゃあね。)

車に乗り込んだ2人に別れを告げる。

そして俺は立ち去っていくが、振り返っても車が発進する気配がない。
よく見ると2人で手まりを眺めている。

ニュージーランドでは、かなり手まりがヒットするらしい。
ここまで喜んでくれるとうれしいな。

でもきっと、手まり1つで釣り合わないほどお世話になってるよ。

  • 一言 手まり作りの技術、習得しといて良かった。