空中庭園 美しい景色と美しい名前。(13日目/マウント・クック)

「レッド・ターンズ・トラック」 のゴール地点には、空中庭園が広がる。

空中庭園!?

何かちょっと別世界に来てしまったような・・・今まで登ってきた疲労を、一瞬で癒やしてくれる、そんな光景だ。

道のり厳しいこんな高い場所に、こんな穏やかな場所が存在するのか?


ふと、動物の気配がする。

目がまん丸だ。

ウサギだ。

マウント・クック村にでもよく見かけるが、ここのウサギはボーっとしてる。

耳が大きいくせに、こちらの気配になかなか気付かず、けっこう近づいて写真を撮れた。


庭園にはウサギの他にも、2人の観光客の姿があった。

えだ:挨拶
ハロー。
年の差夫婦?
Hello. Fu Fu Fu...

すごく仲のいい夫婦だと思うが・・・父と娘の親子かもしれない。

お互いに写真を撮りあっている。

そこで・・・

えだ:質問
ドゥ アイ テーク カメラ ユア トゥー?(お二人の写真、撮りましょうか?)
年の差夫婦?
We hope!(お願い!)

男性からカメラを受け取る。
俺のより間違いなく性能がいいデジカメだ。

マウント・クックを背景に構図を固め、最適な拡大率に調整する。

マウント・クックにかかる雲が、 今晴れた!

えだ:撮影
スリー ツー ワン ポチッ!

撮影した写真をディスプレイで確認する。

こ、これは!

ニュージーランド来てから撮った700枚の写真(ほとんどカモの写真)の中で、最高の出来だ!

かなり自画自賛してしまうが、構図、景色、人の表情、全ておいてうまく撮れている。
デジカメの性能がいいのも影響していると思う。

残念ながら、自分のデジカメじゃないので、その写真は手元にない。

雲の晴れたマウント・クック

上の写真は2人を撮影から少し時間がたったものだが、これよりもっと晴れていて、マウント・クックの輪郭がはっきり見えていた。


デジカメのディスプレイを2人が確認する。

すると・・・

年の差夫婦?
Ohooooooo! Very nice!!(おーーー!すごくいい!!)

かなり大げさな喜び方だ。

おそらくこの写真は額縁で飾られることになるだろう。


奥さん(娘さん?)の方が質問を投げかけた。

年の差夫婦?
What's your name?(あなたの名前は?)
えだ:質問
ゴンザブロウ エダ。
年の差夫婦?
Go N Za Bu Ro...Eda... It'is beautiful! (ゴンザブロウ エダ・・・美しい名前!)

・・・ホントかよ?

「ゴンザブロウ エダ」は仮名で、本名はちょっと隠したいが、全然自分の名前を美しいと思ったことはないぞ。

なので、どこの国でだとこの名前が美しいのか気になった。

えだ:質問
フェア ドゥ ユー フロム?(どこからお越しで?)
年の差夫婦?
From Ireland.(アイルランド。)

そうか。アイルランドでは美しい名前なのか。
今度行ってみようかな。


2人に別れを告げ、下山していくが、後ろから声が聞こえてくる。

年の差夫婦?
Gonzaburo Eda! Gonzaburo Eda!

俺の名前を復唱している。

ちょっと恥ずかしくて、足早に山を下りていった。


やたらと感謝された。
こういう旅では人の役に立つことより、人のお世話になることの方が多いから、総合的に見れば、このくらいじゃまだまだ釣り合いが取れないと思う。

それでも、これだけ喜んでもらえると、気分がいい。

たぬ
えだが善いい行いを・・・明日は雨かな?

・・・

・・・・・・雨どころか、雪だったりして。

明日の写真を先行公開。


そんなわけで、歩き終わった「レッド・ターンズ・トラック」。

ちょっと体力は必要だけど、行く価値あり。

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