駆け足 観光は質より量なのか?(23日目/クライストチャーチ)

帰国の日がやってきた。
夜の飛行機に乗るから、日中は観光できる。

ここで意表をつき、「エア・フォース・ミュージアム」という、飛行機が展示されている空軍博物館へ行くことにした。
自然と動物を楽しんでいた今までとは趣向を変え、人工物を見学しに行く。


空軍博物館に行くには、バスを使わないといけない。
午後に飛行場までのバスも使うことだし、こういうときは、1日乗り放題のメトロカードを買った方がお得のようだ。

いくらお得か、よく分かっていない。
でもICカードだから乗り降り楽だし、どのみち買って損はなかった。

クライストチャーチ近郊の各地へは、「metro」・・・メトロと書いてあるバスの路線が張り巡らされてる。
長距離バスとは違い、ほぼ時間通りに短い間隔で運行していて、安心できるようだ。

ただ、相変わらず次の停車駅が放送されない。
乗り過ごさないよう、地図で現在地を常に確認していた。


だが、心配する必要もなかった。
博物館前には、分かりやすく 飛行機のオブジェが建っている。

飛行機だ!

これが 見えたところで、降車ボタンを押した。


朝一番で、「エア・フォース・ミュージアム」に到着。
観光客が全然いない。

中に入ると、軍服を着た物腰の優しいおじいさんが迎えてくれた。

コスプレかい?

・・・いや、本物の軍人らしい。

俺が日本人ということを伝えると、日本語の案内パンフレットをくれた。
せっかくだけど、もう目の前に飛行機(戦闘機)が展示されているし、パンフレットなんか読まずに見学し始めた。

良い雰囲気です。

飛行機はでかい。
こんなもんがよく空を飛ぶなぁ。
科学は素晴らしい。

フライトシミュレーターなんかもあって、操縦の体験をしたが、何度墜落したことか・・・。

ここは飛行機好きにはたまらない場所だろう。
クライストチャーチに行きたいと思う人の中に、どれだけ空軍に興味ある人がいるのかは不明だが。


全部見終わり、バスで市街へ戻る。

さて、昼飯はどこにするか?
検討の結果、日本から撤退したバーガーキングに決定した。

ここで印象に残ったのは、ドリンクバーのラズベリーソーダ。

危険な赤

注いだ瞬間、あまりの危険な色に、すぐボタンをはなした。

毎日飲むと、体が赤く染まりそうなほど、超自然的な蛍光色の赤だ。
文化の違いだが、これをおいしそうとは思えないな・・・。


ささっと、食事を済ませ、次の目的地へ移動。

ガラス張り

向かったのは、建築様式が周りとはぜんぜん違う、「アート・ギャラリー」。

前衛的な作品が展示されていると思っていたが、わりと爆発してない正統派の作品が多かった。
写実的な絵画がたくさん展示されている。
でも、一番印象に残ったのは、立体造形物で、心臓みたいに脈打つ青い水路。
何というか・・・言葉でうまく表現できる作品ではない。 館内撮影禁止だから、写真でお見せすることはできないし、見たところで意味が分からない作品だろう。

「アート・ギャラリー」は入館無料なので、芸術に少しでも興味があれば、気軽に立ち寄ってみるのもいいかも。


駆け足で次の場所へ移動。

誰の石像?カンタベリーさん?

次に見るのは「カンタベリー博物館」。

ここも入場無料(寄付で支払うのもよし)。
館内はかなり広くて、すべて見て回れたか把握できていない。

この博物館は、とりあえず何でも詰め込んだような感じがする。
ニュージーランドの歴史が分かる展示物の他に、エジプトのミイラや、中国の壺などがあり、一貫性のない展示内容だった。
中国の展示エリアに紛れて、北斎の波の絵「神奈川沖浪裏」があったりしたのが悲しい。

個人的な一番の見所は、ニュージーランドに生息する(もしかしたら絶滅種もあるかもしれない)鳥の展示場だ。
そこら辺にいるカモから、珍しいペンギンまで、多くの鳥を展示している。

俺は基本的に鳥が好きのようだ。ここで確信に変わった。
満足して、博物館を後にした。


駆け足だったが、これで最低限見たいところは見ることができた。

  • 一言 比喩でなく常に駆け足だった(5km/hくらい)。