作り物の夜空　星を撮れるカメラが欲しい。（11日目/テカポ）

空は青いがもう夜8時を回っている。

テカポに到着してからずっと忘れていなかったが、4日前、アッシュバートンでお世話になったロイとミヨに、テカポまで無事に到着したことを電話しようと思っていた。俺のあまりの無謀さに、おそらく心配をかけていると思うので・・・。
この時間なら、2人とも仕事が終わっているはず。

まずは、スーパーでテレフォンカードを購入しよう。
テレフォンカードには、5ドルカードと10ドルカードがある。

別件で一度テレフォンカードを買ったことがあり、そのときは5ドルカードを買った。
でも、実際使ってみると、日本の金銭感覚と全然違った。
携帯宛に公衆電話からかけると、5ドル（当時410円相当）で3分くらいしか話せない。

なので今回は多めに10ドルカードを購入。

左が5ドルカード。右が10ドルカード。

5ドルの方が絵が豪華で夢があるような気がする・・・。

それはいいとして、さっさと電話しよう。

プルルルル・・・プルルルル・・・ガチャッ！

		Hello.（もしもし。）

ハロー。こんにちは。えだです。

ミヨの方が電話に出た。内心ちょっとほっとする。

		テカポに着いた？

4回車に乗せてもらって、なんとか・・・。

今までの経緯を簡単に話した。

だが、話題は手まりの話へ変わっていく。

		あれ、どう作ったん？？

籾殻を紙に包んで、毛糸巻いて、ミシン糸でさらに巻いて・・・。

ミヨが手まりを職場に持って行くと、すごく好評だったらしい。
うれしい限りだ。

話は戻って、テカポについて。

		テカポにおるやったら夜空を見なぁ！

夜空？

そういえば、ニュージーランド来てから一度も夜空を見上げていない。
いつも明るいうちに寝てしまうから。

真っ暗になるのは、11時ごろらしい。

がんばって起きてみます。

さぞ、美しい夜空なんだろうな。見るからにここ、空気澄んでるし。

有力な情報をまた得ることができたところで、テレフォンカードの残高がなくなり、電話を切る。

さて、暗くなるまではまだ時間があるし、シャワーでも浴びに、一度宿に戻ろう。

今日泊まる「レイク・テカポ・バジェット・アコモデーション」に到着。

6人部屋に泊まるんだけど、今は自分以外、1人しかいない。しかも寝てるので、こっそり行動する。
他の人は荷物だけ置いて、どっか行ってる。パブかな？

シャワー、食事を済ませ、夜11時。外に星を見に行く。

うわ～、綺麗！

		うわ～、写ってない！

かろうじて右上に一等星のシリウスが写っていると思う。

手持ちのデジカメじゃ絶対星は写らないと思いながらも、夜空を撮影。
しかも無意味にフラッシュをたいて。
10光年先の星なら、このフラッシュは10年後に届くはずだ。
届く前に消滅すると思うけど。

ええっと、オリオン座発見！

あとは・・・・・・分からん。
星座は弱い。

※南半球でしか見られない南十字星も見えるはず。ニュージーランドの国旗にも描かれている。

肉眼で見た夜空は、なんか偽物みたいにも見えてしまう。

星がくっきり見えすぎて、作り物のプラネタリウムの中にいるような感覚に陥る。

• 一言　天動説を信じたくなるよ。